死ぬほどわかりやすい哲学ブログ

実用できる哲学を死ぬほどわかりやすく紹介します

その他

ジョンロックの社会契約説とは?|死ぬほどわかりやすく解説します!!

投稿日:2019年8月27日 更新日:

こんにちは、素人哲学者 ミルマノ(@_mirumano_)です。


今回は「死ぬほどわかりやすく」シリーズです。
ジョンロック の社会契約説を死ぬほどわかりやすく解説します。


では、さっそくいっていみましょう!!


そもそも社会契約説とは?


結論を先にいうと、社会契約説とは
「国家は人々の契約の上にあると考える政治思想のこと」
です!!


全く意味わからないですよね笑


わかりやすくするために「王権神授説」という思想と比べてみたいと思います。


王権神授説とは?


王権神授説とは、
「国家を作ったのは神で、神から権力を得た国王が国家を支配する」
という政治思想のことです。


17世紀ごろまでの西洋では、国家はこの体制を取っていたわけです。


というのも、神という存在が圧倒的な地位を占めていたからです。


ちなみに世界史の授業で「絶対王政」という言葉を聞いたことはないでしょうか?
「絶対王政」は、王権神授説という思想を元に作られた政治システムのことです。


では、社会契約説とは王権神授説とどう違うのでしょうか?


社会契約説とは?


王権神授説という考え方でにおいて、国家を作ったのは「神」でした。


社会契約説では、国家を作ったのは「市民」であるという考え方をします。


現在考えれば王権神授説よりも納得のいく発想ですよね。


しかし、17世紀までの西洋では、神が絶大な力をもち、国を支配していたのはその神から力を譲り受けた皇帝でした。


つまり、神のすぐ直下にいる皇帝に逆らうことなどもってのほかだったわけです。


しかし、皇帝に選ばれるのは人間ですので、好き勝手な政治を行ったり、暴君だったりと、市民の不満は高まっていたのです。


そこに登場したのが社会契約説です。
この政治思想により、国家は神によって作られたものではない→国王のいうがままにする必要はないという思想が広まっていきました。


17世紀ごろから市民革命が多発しているのは、このような流れがあってのことなのです。


ちなみに社会契約説を唱えた哲学者は数々いますが、有名どころでいうと、ルソー、ホッブズ、ロック、モンテスキューなどが挙げられます。


彼らの思想は「市民が国家を作った」という点に関しては同じですが、それぞれ違う特徴を持っています。


ジョンロック の社会契約説とは?

ではジョンロック が考えた社会契約説とはどのようなものだったのでしょうか?


それを知るためにはまず、自然状態と所有権について解説しなければなりません。


自然状態とは?


社会契約説とは、「国家は人々の契約の上にあると考える政治思想」のことでした。


では、国家がなくて、法律も警察もいない状態になると人間はどうなるのでしょう?
↑この状態のことを自然状態と言います。いわゆる無秩序な世界のことです。


ホッブズという哲学者はこの自然状態を「万人の万人に対する闘争」と説きました。
これは、無秩序な状態で、人間は利益を求めて闘争する、という考え方です。


しかし、ロックはホッブズとは違う答えにたどり着きました。
彼は自然状態が
「神が与えた理性があるためお互いを尊重し合う、基本的に争いは生まれない(しかし人間は不完全なため絶対はない)」
であると説きました


所有権とは?

自然状態でロックは「人間は神によって与えられた理性がある」と解説しました。


つまり、ロックは人間は神によって作られた存在だという解釈をしていました。
そして、人間は神によって作られたのだから、生き延びる権利も持っているはずだ、というような論理を構築していきました。


そこで登場するのが「所有権」という考え方です。


まず、人間は自分自身の肉体を所有する権利を神によって与えられています。
そして、労働によってえた所有物に対しても所有権を持っています。


つまり、この所有権についても神によって保証されるべきだと考えたわけです。


しかし、実際はどうでしょう?
先ほど自然状態でも説明した通り人間は不完全な生き物です。


相手の持ち物を盗んだり、殺人が起こったり、所有権は度々犯されます。


ロックは所有権は守られるべきだけど、人間は不完全だからその権利が脅かされることもあるということを想定していました。


その所有権を更に堅固なものにするために国家が必要なのであると考えたのです。

 

ロック の社会契約説


ではロックのが考えた国家とはどのようなものなのでしょうか?


それは皆さんご存知でしょう「三権分立」です。


法律・裁判官・執行権力を設立することで、所有権が守られ、国民のための国家が完成すると考えました。


そして、その法律に対して「立法権」が必要であることも説きました。


まとめ


いかがだったでしょうか?
今回はロックの社会契約説についてまとめてみました。

ロックは自然状態では人間は理性を持っているため、闘争をするわけではないが、絶対にそうとはいえない。そのために三権分立国家が必要であると考えました。


理解していただけたなら、嬉しいです。
今回はここまでにします。

最後までご覧いただきありがとうございました!!

-その他

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

【ビジネスに実用できる】人を動かすのが上手い人がしている哲学思考3選

  こんにちは、素人哲学者 ミルマノ(@_mirumano_)です。   今回は人を動かすのが上手い人がしている哲学的思考を紹介します。   リーダーやカリスマ性を持った …

エピステーメーとは?【思考の枠組みを理解すれば説得力がつく!?】

こんにちは、素人哲学者 ミルマノ(@_mirumano_)です   この記事では「エピステーメー」を紹介します。「エピステーメー」はフーコーという哲学者が作り出した、哲学用語です。 &nbs …

実体って何?【死ぬほどわかりやすく解説】

こんにちは、素人哲学者 ミルマノ(@_mirumano_)です この記事では「実体」とは何か? をわかりやすく解説したいと思います。 この実体という言葉ですが、 意味を完全に理解するのはめっちゃ難しい …

「君主論」から読み解くリーダーの資質①

こんにちは、素人哲学者 ミルマノ(@_mirumano_)です。 今回は「君主論」から読み解くリーダー論ということで、リーダーに必要な「思考」についてまとめていきたいと思います。 この記事を読んでいた …

プラグマティズムでわかる「結果を出す人とださない人の違い」

  こんにちは、素人哲学者 ミルマノ(@_mirumano_)です。 今回の記事では、プラグマティズムという哲学思考を元に結果を出す人と出さない人の違いについて考えてみたいと思います! まず …