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イドラとは?←先入観にとらわれないために

投稿日:2019年12月29日 更新日:

こんにちは、素人哲学者 ミルマノ(@_mirumano_)です

この記事では「イドラ」という哲学用語を
わかりやすく紹介したいと思います。

ちなみに、このイドラを理解することができれば、
固定観念や先入観にとらわれてるな〜って時に
自分自身でそれに気づけるようになります。

出来るだけ、簡単に解説していますので、
ぜひご覧ください。




イドラとは?

イドラとは、
「人間がおちいってしまう先入観や思い込みの原因」
です。

これはフランシス・ベーコンという哲学者の言葉です。

フランシス・ベーコンは、
「本当の意味での「知る」とはどういうことか?」
という問題に取り組んだ哲学者です。

これを聞いてもイメージが湧きにくいと思いますが、
・「知る」ためにはどうすればいいのか?
・「知る」という行為を邪魔するのは何か?
・そもそも「知識」ってなんだろ?
を頑張って考えた哲学者です。

そして、「イドラ」とは
「本当の意味での知る、という行為を阻む要因」
のことを言っています。

イドラには4種類あるので、
ひとつずつ紹介していきます。

①種族のイドラ

一つ目は「種族のイドラ」です。
種族のイドラは他の3つに比べて、
ダントツ抜け出すのが難しい思い込みです。

これは文字通り「種族が原因で引き起こされる思い込み」です。
僕たちの種族は「人間」ですね

では、「人間であることが原因の思い込み」
とは何でしょうか?

例えば「視覚」。

人間の視覚は遠くにあるものほど小さく見え、
近くにあるものは同じ大きさでも、大きく見えます。

太陽がとてつもなく大きいことは何となく知識としてありますよね。
しかし、実際にとてつもなく大きい太陽を見たことがあるでしょうか?

私たちが「太陽が大きい」と知っているのは、
「すごく遠くにあるけど見える」
という証拠があるからです。

今後、研究が進むにつれて、
「実は太陽はめちゃめちゃ小さい、
そもそも人類の「目」から伝達される情報はあてにならない」
という証拠が出てくるかもしれません。

太陽が小さいことが真実だとしたら、
僕たちが、大きいと思っているのってすごい思い込みですよね。

このように人間であるがゆえの思い込みを
「種族のイドラ」といいます。

②洞窟のイドラ

続いては、「洞窟のイドラ」です。
「種族のイドラ」は「人間」という大きなスケールで考えましたが、
「洞窟のイドラ」はもう少し小さくなります。

「洞窟のイドラ」とは
育ってきた環境や、持って生まれた性格による「思い込み」を指します。

関西人はお好み焼きとご飯を一緒に食べることができます。
しかし、関東の人からするとありえないことですよね。

韓国人はご飯をクチャクチャ鳴らしながら食べますし、
日本人は麺類をズルズルすすって食べます。

しかし、他の国の人からすると
失礼だったり、汚く感じたりするそうです。

このように、人間は生まれた環境や、
それまでの経験によって、固定観念を持ってしまっています。

このような固定観念による思い込みを
「洞窟のイドラ」といいます。

例えば、韓国人がくちゃくちゃするのをみて、
「韓国人は礼儀のなってない国民だ!!」
という固定観念を持ってしったりしちゃうと、
本当の韓国人の性格特徴を掴むのは難しいですよね。

このイドラは、僕たちが一番陥りやすいイドラと言えるでしょう。

③市場のイドラ

市場のイドラとは「言葉が原因で起こる」イドラのことを示しています。

これは、噂話を信じて間違った情報を信じてしまったり、
たくさんの人を経由することによってもともとの話とは
違う情報を信じてしまうことなどですね。

男女の喧嘩の原因を聞いていたら、お互いが全然違うことをゆってる
なんてことはよくありますよね。

このように、人間によって話される言葉というのは、
全てが真実とは限らないのです。

それを理解し、日常的に意識することが、
「市場のイドラ」に惑わされないコツになります。

④劇場のイドラ

最後に「劇場のイドラ」です。

これは「権威を持った人の言葉」に対する思い込みを指します。

同じ言葉でも、自分が尊敬している人がいうのと、
自分が嫌いな人がいう言葉では、
納得の度合いが変わったりしますよね。

例えば、化粧品のCMに人気女優が出てくるのも
「劇場のイドラ」を使ったマーケティングです。

「あの大女優が使っているなら、この化粧品はすごいはず!!」

人間は無意識にこんな風に考えてしまうのです。

そして、実際にその化粧品を買ってしまう。
その化粧品がすごいかどうかはわかりませんが、
ここには大きな思い込みが働いていることは大いに理解できますよね。




イドラを生み出したフランシスベーコンとは?

では、この4つの「イドラ」を考え出した
フランシス・ベーコンという哲学者を紹介したいと思います。

フランシス・ベーコンはさっきもいったように
「知る」とはどういうことか?
を追求した哲学者です。

この「知る」を追求することは
哲学では「認識論」だったり「知識論」というジャンルでくくられています。

その中でも、フランシス・ベーコンは
「経験主義」
というジャンルに属しています。

なんなら彼は
「(イギリス)経験論の祖」
と呼ばれている経験主義を初めて確立した哲学者です。

イドラとイギリス経験論

イギリス経験論というのは
「知識の源泉は経験に由来する」
という考え方のことを言います。

簡単にいうと
「経験することによって知識が構築される」
という考え方です。

しかし、ここで注意してもらいたいのが「経験」というワードの意味です。

これは私たち個人の「体験」という意味ではありません。
ここでいう経験とは「実験」とか「検証」という意味になります。

つまり、
「知識は実験や検証によってつくられる」
ということです。

哲学者なのに、科学者みたいなこと言ってますよね。

実際、そうなんです。

フランシスベーコンは哲学者かつ科学者なのです。

だからこそ、彼は「知る」という行為には
データを用いたや観察、実験や検証を重視しました。




イドラのまとめ

では、最後に簡単に「イドラ」をまとめておきます

イドラ
→思い込みの原因。これに惑わされたらダメダメ。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

-その他

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  1. […] 実用的な哲学ブログ2019.12.29イドラとは?←先入観にとらわれないためにhttps://uteimatsu.com/idola/ こんにちは、ミルマノです。 この記事では「イドラ」という哲学用語をわかりやす […]

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