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エポケーとは?【死ぬほどわかりやすく解説!】

投稿日:2019年9月16日 更新日:

こんにちは、素人哲学者 ミルマノ(@_mirumano_)です。


今回は、「死ぬほどわかりやすく」シリーズです。
「エポケー」を死ぬほどわかりやすく解説します。


あと、最後の方で「エポケー」をビジネスでどう実用するかについても紹介したいと思います!!


それでは、さっそく行ってみましょう!!


エポケーとは何?


エポケーはギリシャ語で「判断中止」という意味です。


しかし、このエポケーは単なる「判断中止」ではありません。


まずは、エポケーを理解するためには欠かせない「フッサール」と「現象学」を簡単に紹介しておきます。


エポケーを提唱したフッサールとは?


「フッサール」という言葉は哲学用語ではありません。
フッサールは20世紀の最初の方で活躍したオーストリア出身の哲学者です。


このフッサールという哲学者、もとはガチガチの理系人間です。


大学時代には哲学も勉強していたそうですが、主に数学を勉強していて、
数学に関する論文で学位をとっています。


大学の論文は「変分法」について書いたそうです。
変分法と聞いても全くなんなのかわかりませんが、とにかく理系人間だってことは感じますよね笑


では、ではそんな理系人間のフッサールはどうして哲学者になったのでしょうか?


それはフッサールの興味が数学→論理学→現象学というように変わっていったからです。


論理学っていうのは、「論理を成り立たせせるための論証」を研究する学問です。

例えばA=B、B=Cという前提があるとします。
この前提があれば、A=Cだということも推論できますよね


こういうのを更に深掘りしていくのが論理学です。
まあ、国語の問題を数学的に解決する、みたいなイメージです。


そして、フッサールが最後にたどり着いたのが論理学の中にある現象学です。


エポケーを生み出した現象学とは?


現象学とは名前の通り「現象の仕組み」を解決する学問です。


例えばリンゴをあなたが見たとします。
これは「あなたがリンゴを見た」という現象ですよね。



しかし、あなたが見たと感じいるリンゴは本当に存在するのでしょうか?


哲学ではよくこういう難しい問題に取り組みますよね。
こういうのを「存在論」といいます。


当時の哲学者は、この問題に対して、
「もし、リンゴを見たのが夢の中だったらリンゴは存在していない!!だから存在を証明することなんてできない!!」
とか
「自分が認識していることこそ真実、つまり知覚することで存在証明になる!!」

などなど、色んな意見がありました。


フッサールはこの問題に対して、こんな対応をしました。

「とりあえず、存在の有無を議論するのは無駄!!その議論は終わり!!」

→「ただ、存在の有無は関係なく、自分自身が存在を意識している、という事実は変らないよね!!」

→「じゃあまず、意識がどういう構造なのかを調べてみようよ?」


これが現象学であり、「エポケーする」ということです。


「エポケーする」とは?


「エポケーする」とは「判断中止する」ということです。


もう一回さっきのリンゴの例に戻ります。
フッサールは「リンゴが存在する」のが真実かそうでないか問題は放置しました。


そして、「そもそも、どうゆう構造で、リンゴを意識しているのか?」に焦点を当ててみよう!!というような考えを持ちました。


この過程を「エポケーしている」といいます。


つまり、単純に問題を解決することを中止するのではなくて、
その問題自体が正しいのか?根本原因はなんなのか?を考えることがエポケーです!!


ビジネスに実用できる「エポケー」


この「エポケー」する行為はビジネスでも重要です。


今回はビジネスの場で使えるエポケーの例を紹介したいと思います。

ビジネスで実用できる「エポケー」の例①


例えば営業成績が良くない保険営業マンがいます。

彼は営業成績をあげたいので、低迷の原因を考えます。

原因1:営業トークが下手
原因2:保険に関する知識が足りない
原因3:外回りの効率が悪い(保険を進める対象者が少ない)

こんな感じで原因を出していきます。
しかし、エポケーできる人はこの原因に加えてこのような疑問を持つことができます。


「そもそも、自分が外回りで営業をしている地域のお客さんはどういう人たちなんだろう?」


同じ営業トークでも相手によって、営業が成功したりしなかったりしますよね。
平均年収の低い地域よりも、高い地域の方が保険は売れるかもしれません。


営業成績が悪いのは、そもそも営業を仕掛ける地域が悪いかもしれない、という原因もあるかもしれません。


このようにそもそもを考えるのが「エポケーする」ということです。


この視点があれば対処法もかなり変わってきますよね。


では次の例を見てみましょう!

 

ビジネスで実用できる「エポケー」の例②


続いては若手社員の離職率が高い会社を例に出します。
もちろん離職率は低くしたいので、原因を考えます。

原因1:給料が低い
原因2:年上の社員が年下の社員に対して、厳しすぎる
原因3:激務。残響せざるを得ない

などなどですね。


しかし「エポケー」ができるとこのような視点も生まれてきます。


「そもそも、若手社員を採用するときにすぐに辞めてしまう人を選んでしまっているのではないか?」


ここに気付けたら、採用する際に忍耐力がわかるテストなどを加えたりすれば、問題解決できますよね!!

「エポケー」の効果


上の2つの例からもわかると思いますが、エポケーすることができれば、まず「視野」が広がります。


そして、それと同時に選択肢も増えます。
つまり、簡単にいうとビジネスでの問題処理能力があがるんです!!
そして、「問題処理能力が上がる=仕事ができる」、です!!


皆さんも問題にぶつかったら、「エポケーする」、「そもそも」を考えることで視野を広げ、選択肢を増やすことを心がけてみてください!!



では、今回はここまでにします!!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!

 

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