こんにちは、素人哲学者 ミルマノ(@_mirumano_)です。
この記事では「ソクラテスの弁明」という本の解説と要約
をしたいと思います。
この記事を開いた方は、
少なくとも「ソクラテスの弁明」に興味があるはずです。
ただ、
「哲学の本って難しそうだな」
「読んでみたいけど、とっつきづらいな」
みたいな気持ちもあるのではないでしょうか?
実際のところこのソクラテスの弁明という本は100ページもない、
ただの短編小説です。
なので、この記事で内容十分に解説しますし、
なんなら本を買うほどのことでもありません。
ただ、哲学そのものに興味を持った方は、
「ソクラテスの弁明」から読み初めてみるのもいいかもしれません。
というのも、ソクラテスは「哲学の祖」と呼ばれていて、
哲学の原点を作り出した人物だからです。
ということで「ソクラテスの弁明」は哲学入門者にもオススメの一冊です。
前置きはこれぐらいにしておいて、
さっそく解説していきたいと思います。
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ソクラテスの弁明とは?プラトンが書いた!?
ソクラテスっていう哲学者の名前は聞いたことがあると思います。
めちゃくそ有名な哲学者なのですが、
ソクラテス自身は一冊も本を書いていません。
ソクラテスは自分の思想を文字として残しても、
「読んだ人に間違って受け取られてしまうのではないか?」
っていう不安があったから書かない主義だったみたいです。
ただ、ソクラテスには優秀な弟子がいて、それがプラトンです。
「ソクラテスの弁明は」そのプラトンが
「ソクラテスの思想をこの世に残したい!!」
という思いから書きました。
この本はソクラテスの「裁判で弁論する姿」を小説にしていて、
その弁論の中に、ソクラテスの思想を詰め込む形になっています。
ちなみに、小説ですので、
少し話を盛っている、という噂もあります。
【ソクラテスの弁明の解説】①デルフォイの神託
「デルフォイの神託」というのは、
ソクラテスが裁判沙汰になるきっかけを示すエピソードで、
これが「ソクラテスの弁明」の始まりです。
デルフォイというのはギリシャの地名で、
ソクラテスが生きていた頃は、神殿がありました。
要は巫女さんが、神のお告げをしてくれる場所です。。
そこで、ソクラテスは
「ソクラテスより賢い人はいない」
というお告げを聞きます。
これに対して、へそ曲がりのソクラテスは
「そんなことはないだろ!
自分より賢い人はもっといる、それを証明したいぜ!」
と思って、自分より賢そうな人たちに、口喧嘩を挑みまくる…
自分が論破できない人に会えたら、
自分よりも賢い人を見つけたぞ!!っていうのをしたかったみたいです。
これが「デルフォイの神託」のエピソードです。
なんかソクラテスに拍子抜けしちゃいますよね。
【ソクラテスの弁明の解説】②ソクラテスの罪状
で、その結果どうなったか?
ソクラテスは自分より賢そうな人を見つけては、
議論で勝負を持ちかけます。
そして、実際めちゃめちゃ賢かったソクラテスは、
周りの賢そうな人たちを「問答法」という方法を使って論破しまくるわけです。
そしてその結果、賢そうな人たちから恨まれて裁判沙汰になる。
ソクラテスの罪状は
「国家が信じる神々とは異なる神々を信じ、若者を堕落させた」
です。
これは、賢い人たちを論破しまくった結果、
当時の若者達がソクラテスを祭り上げたことで生まれた罪状です。
要は無茶苦茶な罪をかぶせられたわけです。
あまりに論破しすぎて、
めちゃくちゃな罪状でも裁判を起こせる権力のある人にも
目をつけられちゃったというわけです。
ちなみにソクラテスを裁判に引っ張り出したのが下の3人です。
- 民主派の政治家アニュトス
- 若い詩人メレトス
- 弁論家リュコン
現在でいうと政治家ぐらいしか、権力を持ってなさそうですけど、
当時は詩人なんかもそれなりの政治的権力を持っていたみたいですね。
【ソクラテスの弁明の解説】③無知の知
そして、実際の弁論のシーン。
先ほど紹介した通り、
ソクラテスを裁判沙汰にした主要人物は3人ですが、
その中でも小説で論破されたのは「若い詩人メレトス」です。
もうこのけちょんけちょん具合はかわいそうになるぐらいです笑
圧倒的に論破される様子が知りたい方は、
実際に小説を読んでみてください。
ここで説明するには少し長くなりすぎますので。
そしてソクラテスは裁判の中でこんな弁論を行います
「賢いと言われている人物は、きちんと理解していないことに対しても
わかったふりをしている。
私は自分自身が理解していないことを感じている。
だから彼らよりも賢人なのである。」
これがよく聞く「無知の知」という名言のきっかけとなった弁論です。
【ソクラテスの弁明の解説】④ソクラテス、死刑になる
最後の最後で、ソクラテスは死刑になります。
まぁ当然といえば当然の結果なんですね。
というのもソクラテス自身が死刑になることを選んだからです。
ソクラテスは裁判官に対して、
「無罪になったところで、自分はこれからもこの論破活動を続けるよ!
そもそも、自分の思想を曲げないためなら死んでもいいぜ!」
って言っちゃうんです。
そして、弁論が終わってから、一旦牢獄に入るのですが、
死刑が実行されるまでの時間にソクラテスはクリトンという友達に
逃亡の説得をされることになります。
その様子を書いたのが「クリトン」という本で、
「ソクラテスの弁明」の次章になります。
【ソクラテスの弁明の解説】-まとめ
最後に簡単に「ソクラテスの弁明」をまとめておきたいと思います。
ソクラテスの弁明
→ソクラテスの裁判での論破祭り。プラトンが書いた。
以上になります。
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