こんにちは、素人哲学者 ミルマノ(@_mirumano_)です
この記事では、「奴隷道徳」とは何か?
をわかりやすく解説します。
奴隷道徳は哲学者であるニーチェが作り出した、哲学用語です。
「奴隷道徳」という文字だけ見ると、
イメージができるようなできないような…
そんな感じだと思います。
でも、この「奴隷道徳」という言葉ができた過程や
本当の意味を理解したら、割と新しい視点が生まれます。
例を使ってできるだけわかりやすく解説していますので、
ぜひご覧ください!!
奴隷道徳の意味をわかりやすく解説
奴隷道徳とは
「勝者・強者に対し、ねたみやそねみの気持ちから
敗者・弱者が生み出す道徳」
という意味です。
どうでしょうか?
「途中まではわかるけど、なんで急に道徳が生まれるの?」
って感じではないでしょうか?
なので、その辺を踏まえて奴隷道徳の例を二つ紹介したいと思います。
奴隷道徳の例①
まずは、奴隷道徳を解説するときに最もよく使われる例を紹介します。
まずこの例に登場するのは、農民と騎馬民族です。
農民と騎馬民族はそれぞれ違う村に住んでいました。
しかし、騎馬民族が農民の村を襲撃し、
全ての食料を奪っていきます。
それに対して、農民はこのような感情を抱きます。
「騎馬民族たちは、悪いことが下から天罰が下るだろう!!
俺たちは道徳的な行いをしているからいつか報われる」
一見すると騎馬民族は「人でなしの悪人」で、
「農民は可哀想な人達」に見えます。
しかし、このとき見方を変えるとこうも見えます。
騎馬民族は単なる「勝者」
農民は「敗者であることを受け入れられずに、道徳の問題にしている人達」
これが奴隷道徳でよく使われる例です。
そもそも、道徳、倫理、正義などの概念っていうのは、
弱者がつくりだすものであり、なんの指標にもならないんです。
だからこそこうして生まれた道徳の概念が「奴隷道徳」と呼ばれます。
ちなみに、この
「道徳・倫理・正義なんかはなんの価値もないもの」
と考える立場のことを
「ニヒリズム」
といいます。
例②
続いては、少し身近な例を紹介します。
ここでは、貧乏人の奴隷道徳を紹介します。
貧乏人はよく金持ちを見て
「あいつらは金を持ってはいるけど、
金のことばかり考えていて、全く人間として素晴らしくなくない?」
とか
「自分はお金がないけれど、お金で買えないものを持っている」
とか
言ったりしますよね。
確かにお金で買えないものもあるので、
一概に貧乏人が悪いわけではありません。
しかし、それを理由に金持ちの人をさげすむようなことを
感じているのであれば、それは「奴隷道徳」になります。
モテる男を見て、
「あいつはモテるけどただチャラい、俺は誠実」
とか、こういうのも一緒です。
妬みと嫉妬の気持ちから、
道徳などの基準をもちだすことで関係をイーブンにしようとしているのです。
奴隷道徳を考え出したニーチェとは?
この奴隷道徳を考え出したのは、ニーチェです。
ドイツの哲学者で、名前を聞いたことのない人はいないのではないでしょうか?
では、どういった経緯で「奴隷道徳」が生まれたのか?
それは、ニーチェがニヒリズム的な哲学者だったことが原因です。
まぁ一言で奴隷道徳が生まれた原因を説明すると、
「ニーチェの神に対する不信感」
です。
気になる方は上の記事を読んでみてください!!
奴隷道徳は自己成長を止める
ここまで、「奴隷道徳」がどういうものかについて紹介してきました。
奴隷道徳の正確な意味を聞いて、
ギクッとした方も多いのではないでしょうか?
実は「奴隷道徳」ってみんな持っているものなんです。
なぜなら妬む気持ちを持っているのは人間として当然だからです。
しかし、この「奴隷道徳」というのは
自己成長を止める原因になってしまいます。
自分が勝てなかった相手に対して、
後付けで、曖昧な基準によって(道徳など)勝てる勝負を挑んでいるからです。
なので、まずはこの奴隷道徳を持っていることに気づいてみましょう。
そうすれば、自責の念を持つことができます。
そして、自責の念をもてる人は、自己成長しやすくなります。
この記事を読んでいただけたのであれば、
ふとした瞬間に自分が「奴隷道徳」を持っていることに気づけるはずです。
気づけるところまで来れたら、後はもう大丈夫です。
自分の成長のためにも、
奴隷道徳」的な考え方をやめてしまえばいいだけです!!
そして、自責の念をもち、
どんどん成長してください!!
奴隷道徳のまとめ
最後に「奴隷道徳」について簡単にまとめておきます。
・奴隷道徳とは
「勝者・強者に対し、ねたみやそねみの気持ちから
敗者・弱者が生み出す道徳」
・奴隷道徳を考え出したのは、ニーチェであり、
その思想の根本は「ニヒリズム」になる
・奴隷道徳は「自己成長」を止めてしまうから、
もたない方が良い。
以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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