こんにちは、素人哲学者 ミルマノ(@_mirumano_)です
この記事では、ニーチェの思想のエッセンスを
死ぬほどわかりやすく紹介します。
- 最近哲学に興味を持ち出した!!
- ニーチェってよく聞くけどどんな哲学者なの?
- ニーチェの思想を簡単に知りたい
そんな人のために出来るだけわかりやすく解説していますので、
ぜひご覧ください!!
Contents
ニーチェ思想①-ニヒリズム
ニヒリズムとは、
「あらゆるものに価値、目的、真理などない」
と考える立場のことです。
ニーチェ初心者の方は
ニーチェの思想はめちゃめちゃ前向きだと思いがちです。
しかし、彼の根底にあるのは、
ニヒリズムという割と、身もふたもない思想です。
最終的にニーチェは、ニヒリズムを受け入れた上で、
最強の思想にたどり着くのですが、
この記事では、そこまでの過程も知ってもらいたいので紹介します。
ニーチェ思想②-ルサンチマン
まずは、ニーチェがニヒリズム思想を掲げるに至った、
最初の要因である「ルサンチマン」を紹介します。
「ルサンチマン」は「妬み」だったり「嫉み(そねみ)」
だったりを意味します。
ただこの言葉には
僕たちがイメージできる妬みやそねみ以上のものが含まれます。
例えば、イケメンでモテるA男に対して、
こんな感情を持ったことはないですか?
「あいつは、ただイケメンなお陰でモテているだけなのに、
女遊びばかりして、最低な野郎だ」
「自分はモテないけど女性に対して、そんな扱いはしない」
「俺はあいつより仕事ができる」
ありますよね?絶対あります。
僕も毎日思っています
こういう感情のことをルサンチマンと言います。
モテない人間はモテるという勝負においてA男に負けています。
しかし、それを真っ向から認めてしまうのは人間の精神構造的に
辛いことなのです。
なので、違う価値観を持ち出して、それで勝とうとする。
さっきの例でいくと
- 自分の方が誠実さでまさっている
- 自分の方が仕事ができる
という感じですね。
このように、自分が敗者・弱者であることを認められずに、
違うモノサシで勝負しようとする感情をルサンチマンといいます。
そして、ニーチェはこの価値観を使って、
「道徳」の存在を否定します。
ニーチェ思想③-奴隷道徳
ニーチェが、「道徳」だったり「倫理」の存在を否定するために使ったのが
「奴隷道徳」という思想です。
奴隷道徳とは
「勝者・強者に対し、ねたみやそねみの気持ちから
敗者・弱者が生み出す道徳」
です。
先ほど紹介したルサンチマンの気持ちから、
「敗者の基準」で生み出された道徳のことです。
さっきはモテない男がルサンチマンにより
モテる男に勝てる基準を生み出していました。
奴隷道徳では、この基準が「道徳」「倫理」になります。
例えば、身近に昇進が決まった同僚に対して
「あいつは上司に媚びるのがうまいだけ、俺はそんなことはしない」
とか
スポーツの試合で勝てない相手に対して
「あいつらは価値にこだわりすぎ。スポーツを楽しむことを考えていない」
とか、道徳だったり倫理だったりを基準に出してしまっていますよね。
これが奴隷道徳です。
この思想により、ニーチェは「道徳」「倫理」だけでなく
「正義」だったり「善悪の基準」などに意味がないということに
気づいてしまいます。
そして、続いて紹介する「永劫回帰」という思想によって、
ニーチェのルサンチマンが完成します。
ニーチェ思想④-永劫回帰
永劫回帰の意味とは
「世の中で起きる全ての現象は永遠に同じことを繰り返している」
という意味です。
「ルサンチマン」と「奴隷道徳」によって、
道徳・倫理・正義などの様々な価値観が無意味だと気づいたニーチェ。
そういった価値観が無意味だと感じたニーチェは
こんな気持ちに襲われます。
「全ての価値観が無駄なら何を目標に頑張ればいいの?」
↓
「いや、そもそも価値とか目標とか意味なくね?」
そして、生み出されたのが「永劫回帰」という思想です。
- 自分なりの目標を達成すれば、さらに違う目標が生まれる。
- 目の前の問題を必死で片付けても、いつの間にか新しい問題がある
- 物理的な戦争がなくなれば、政治戦争という新しい争いが生まれる
このように、あらゆる現象は一見変化しているように見えますが、
本質としては何も変わっていないのです。
この「永劫回帰」という思想によって、
ニーチェの「ニヒリズム」が確固たるものになるわけです。
ここまでのニーチェの思想というのは
割と後ろ向きなものが多いですよね。
しかし、ここで終わらないのが
ニーチェが哲学者として最高の知名度を持っている理由です。
ここからの思想はニーチェがどうやって、
ニヒリズムを克服するに至ったかを紹介していきます。
ニーチェ思想⑤-力への意思
永劫回帰によってあらゆるものに意味がないと感じたニーチェ。
ここからニーチェは自分自身の思想に苦しまされます。
しかし、ニヒリズムを超えるさらに新しい思想を生み出したことで
ニヒリズムを受け入れることに成功します。
それが「力への意思」という思想です。
「力への意思」とは
「あらゆるものが自分をさらに強くしようという本能を持っている」
ということを示しています。
例えば、カビはほっておいたら、その範囲を広げていきますし、
人間も風邪を引くと、風邪と戦うために体温をあげたり、
鼻水を出したりします。
人間の精神も同じです。
勝負には勝ちたちという気持ちを持ち、
負けてしまうと奴隷道徳を持ち出して、違う価値観で勝とうとする。
このように、本能として
「勝ちたい!!」「強くなりたい!!」
という気持ちが自然と機能していることにニーチェは気づきました。
ニーチェ思想⑥-超人思想
そして、ニーチェが最終的にたどり着いたのが「超人思想」です。
「超人思想」とは
「力への意思に忠実に生きていこう」
と考える思想のことです。
人間には目的や価値なんてなく、
そんなものを頼りに生きていくことはできない。
ただ、本能として強くなりたいという
「力への意思」
が働いていることは確か。
「じゃあそれに従って、強くなればいいじゃないか」
というのがニーチェの答えです。
この思想によって、
ニーチェはニヒリズムを受け入れながらも、
前向きに人生に向き合うことに成功します。
このように、ニヒリズムなのに前向きな思想を持つことを
「能動的ニヒリズム」
といいます。
ニーチェ思想のエッセンス-まとめ
どうだったでしょうか?
ニーチェ思想をだいたい理解することができたでしょうか?
最後に簡単にまとめておきます。
ニーチェ思想①-ニヒリズム
→「あらゆるものに価値、目的、真理などない」
ニーチェ思想②-ルサンチマン
→「妬み」「嫉み(そねみ)」
ニーチェ思想③-奴隷道徳
→「勝者・強者に対し、ルサンチマンの気持ちから
敗者・弱者が生み出す道徳」
ニーチェ思想④-永劫回帰
→「世の中で起きる全ての現象は永遠に同じことを繰り返している」
ニーチェ思想⑤-力への意思
→「あらゆるものが自分をさらに強くしようという本能を持っている」
ニーチェ思想⑥-超人思想
→「力への意思に忠実に生きていこう」
もっと深く知りたい方は、
それぞれの項目の最後に、
さらに深く説明したブログ記事を張っていますので、
そちらをご覧ください!!
では、ここまでにします。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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