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ニーチェ

永劫回帰の意味とは?【何に対してもやる気が出ない原因とは】

投稿日:2019年11月17日 更新日:

 

こんにちは、素人哲学者 ミルマノ(@_mirumano_)です

 

この記事では、「永劫回帰」の意味をわかりやすく解説します。

 

ちなみに永劫回帰とは哲学者ニーチェが考え出した言葉です。

 

「ニーチェ哲学」を理解する上でも重要な哲学用語になっていますので、
ニーチェに興味があるという方に対してもオススメの記事となっています。

 

できる限り簡単な言葉を使って解説していますので、
ぜひご覧ください!!

永劫回帰の意味とは?

 

永劫回帰の意味とは
「世の中で起きる全ての現象は永遠に同じことを繰り返している」
という意味です。

 

勘のいい人は漢字を見ただけで想像できてしまったかもしれません。
漢字のまんまです。

 

では、実際にどういう繰り返しを永劫回帰というのか?
例を出して紹介したいと思います。

 

永劫回帰の例

 

永劫回帰を身近に感じられるのが「目標設定」です。

 

「何かを達成したい!!」
「足りないところを補強したい!!」
と思った時に、目標設定をしますよね。

 

で、それに対して努力を重ねるわけです。

 

そして努力のおかげで目標が達成されるのか、
もしくは、努力が実らず「目標」のままであり続けるのか。

 

そんな時、下の順番になります。

 

①目標設定→努力→達成
②目標設定→努力→達成できない→目標は目標のまま

 

②の場合、目標を達成するためにはさらに努力しなければなりません。

 

では、①の場合はどうでしょうか?

 

自分の目標を達成した後に、全ての人が遭遇する状況とは
「違う目標が発生する」
です。

 

何かができるようになれば、更に上のレベルでできるようになりたい!!
もしくは、他の足りてない部分を埋めたい!!
そんな感じで、また目標が発生します。

 

つまり、「目標」の存在が消えない。

 

自分の欲望を満たすためには、
一生努力をしなければならない、ということです。

 

永劫回帰というのは、
このような過程のことを表しています。

 

例えば、歴史を見てもそうです。

 

ある大きな国家が生まれると、それに対抗する国家ができる。

争いをして、強い国家が、覇権を得る。

その国家は衰退して、新しい国家が覇権を得る。

 

時間自体は進んでいるのに、
やっていること自体は何も変わらない。

 

これが「永劫回帰」の考え方です。

 

この考えに気づいてしまうと、
自分の行動に意味が見出せなくなるので、結構きついです。

 

では、そんな残酷な考えを生み出したのは、
どこの誰なのでしょうか?

 

永劫回帰を生み出したニーチェとは?

 

「永劫回帰」を考え出したのは、ニーチェという哲学者です。

 

哲学者の中でも、ニーチェはかなり知名度が高いのではないでしょうか?

 

ニーチェの哲学の特徴は、
「現代に生きる自分達にもわかりやすくかっこいい」
です。

 

「生きる活力」を与えてくれる思想が多いです。

 

でも、「永劫回帰」ってあまりいい意味でじゃなかったですよね。

 

もともと、ニーチェの思想は
「生きる活力」
を与えるタイプのものではありませんでした。

 

そして、その頃のニーチェの思想の根っこだったのは、
「ニヒリズム」
という思想です。

 

永劫回帰の根源=ニヒリズム

 

ニヒリズムとは
「全ての物事や自分の人生に対して目的や価値なんてない」
という思想のことを言います。

 

ニーチェはあることがきっかけで、
この思想に至ります。

 

 

そして、その結果「永劫回帰」を生み出してしまうのです。

 

ニヒリズム=目的・価値なんてそもそもない

目的を達成しようと、価値を高めようと、本質は変わっていない

永遠に同じことの繰り返し

 

こんな感じで、「永劫回帰」は生まれました。

 

この思想を生み出してしまった時に、
ニーチェは苦悩におちいります。

 

なぜなら、自分自身の思想で、
自分の活動をすべて否定することになってしまったからです。

 

ただここで終わらないのがニーチェが哲学者として
知名度が高い理由です。

 

彼は、ニヒリズム→永劫回帰の流れを克服することになります。

 

永劫回帰の克服

 

永劫回帰を生み出してしまった結果、
ニーチェはあらゆる現象が繰り返されることに気づきます。

 

そして、そこに意味を見出せないことも同じように気づきます。

 

みなさんも
「自分がなんで生きているんだろう」とか
「頑張ったところで何の意味があるの?」とか
考えたことあるのではないでしょうか?

 

ニーチェも同じようにその思想に陥ってしまったのです。

 

しかし、永劫回帰を受け入れたで、
さらにそれを超える思想を生み出します。

 

それが「超人思想」です。

 

 

 

超人思想をすごく簡単に解説すると
「あらゆる物質は、本能的に自分の力の及ぶ範囲を大きくしようとしている」
という考え方です。

 

ニーチェは「超人思想」を生み出しとことにより
「目的・価値などなくても、自分の影響を大きくするよう頑張ればいい」
と思うようになります。

 

これが、ニーチェが永劫回帰を受け入れた上で、克服した瞬間です。

 

やる気が出ない原因とは?

 

やる気がない原因には色々ありますが、
無意識に永劫回帰思想におちいって、やる気が出ない人がよくいます。

 

永劫回帰というのは、頭がいい人ほどおちいってしまう考え方です。

 

未来や結果を予想できてしまう分、
本質的には何も変わらないことに気づいてしまうのです。

 

そんな方ほど、まずは、その考えを受け入れてみましょう。
ニーチェのやり方と同じように。

 

そして、「超人思想」に目覚めることができれば、
あなたのやる気がないの原因はなくなるかもしれません。

 

 

永劫回帰まとめ

 

今回は「永劫回帰」について解説しました。

 

永劫回帰をまとめると

 ・「世の中で起きる全ての現象は永遠に同じことを繰り返している」
   という思想。
 ・生み出したのはニーチェという哲学者
 ・ニーチェは「永劫回帰」を受け入れて「超人思想」に発展させた。

です!

 

以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました!!

-ニーチェ

執筆者:


  1. コンノヨウコ より:

    この解説で少し「永劫回帰」という言葉の意味が分かりました
    ニーチェの思想がいつ頃に芽生えて行ったのか、興味が出てきました
    解りやすい解説でしたありがとう

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