こんにちは、素人哲学者 ミルマノ(@_mirumano_)です。
今回の記事は、プラトンのイデア論という哲学用語を
死ぬほど分かりやすく解説してきたいと思います。
では、さっそくいってみましょう!
Contents
イデア論とは
結論からいうと、イデア論とは、
あらゆるものの「本質」はこの世の中にはない
→この世とは違うイデア界に存在している
という考え方のことです。
全く意味がわからないですよね笑
なのでよく使われる
「三角形のイデア」という例を紹介してみたいと思います。
イデア論の例「三角形」
三角形の定義は「内角の和=180°」です。
では、皆さんは内角の和が180°の三角形を現実にみたことがあるでしょうか?
そんなの当たり前だろ?と思った方。
しかし、この世の中に本当の三角形を目にしたことがある人はいません。
これは断定できます。
どういうことか?
この世の中で実際に見ることのできる三角形の1つの角を
原子レベルで拡大していくと、線は点の集まりになるのです。
つまり、点の集まりになってしまうと内角の和を数えるどころか
「角」が存在しないことになります
→目にすることのできる三角形は三角形の定義から外れる
しかし、私たちは見たこともない三角形がどういうものかを知っています。
この問題に対して、
プラトンはこのように答えます。。
私たちはこの世の中に、
真の三角形を見たことがないのに三角形がどういうものかを知っている。
→真の三角形は異世界(イデア界)に存在している。
プラトンはこの真実を様々なことに派生させていきます。
本当の正義とは?本当の美とは?
本当の正義と美も三角形と同じように、この世の中では見ることができません。
正義の定義なんて人それぞれですし、美の基準も人によって違います。
しかし、「真」の正義、「真」の美もイデア界にあるとプラトンは論じます。
これがプラトンのイデア論です。
おそらく多くの人が感じるのは
「内容は理解した、でもだからどうしたの?」
すごくその気持ちがわかります。
しかし、プラトンがこのようにイデア論を提唱したのには、もっと深いわけがあるのです。
それは、国家を引っ張っていく人物の理想形を掲げるためです。
プラトンの「国家」
彼は国家を引っ張っていく理想的人物を「国家」という自身の著書で分析しています。
これまでのイデア論で正義や美には究極の理想形(イデア)がイデア界に存在していることがわかりました。
それなら、国家を引っ張っていく人物にも理想形があるんじゃね?」
とプラトンは考えたわけです。
では、それはどのような人物か?
プラトンはこのように答えを導きだします。
「国家のイデア(究極の理想形)を知っている哲学者が
国家を引っ張っていくべきだ。
もしくは、哲学者でなくても王になった人物は
国家のイデアを理解できるところまでレベルを上げなければいけない。」
要は「俺たち哲学者こそが国家を引っ張れる人間だ!」と主張した分けです。
ちなみにこのような考え方を哲人王思想といいます。
民主政治だとこのような考え方は実現することはできません。
国を引っ張る政治家も選挙に勝つためには、
民衆にとって都合のいい振る舞いをしなければならない。
選挙で勝ち、自分の理想を追求したくても、
民衆に反対されれば、それは受け入れられない。
このような国家システムでは理想の国家にはなれない。
なぜなら、民衆の全員が「真の理想国家」を知っているわけじゃないから。
そして、理想の国家を知っている人物であれば、
民衆の意見など受け付けないシステムを作ればいい。
その人物が一人で頑張れば理想の国家になれる、と考えたのですね。
プラトンはこのようにして、自分の思想と政治を結びつけていきました。
哲学者の思想が政治に結びつくなんて、
今だと考えにくいですが、当時の哲学者の影響はすごかったのかもしれません。
以上ここまでが、プラトンのイデア論の解説でした。
ここからはプラトンがどのような人物かをまとめていきたいと思います。
イデア論を生み出したプラトンとは?
プラトン(紀元前427〜399)は紀元前に活躍した西洋の哲学者です。
彼は「哲学の黄金時代」を創り出した3人のうちの1人です。
そのうちの1人がソクラテスという哲学者です。
多分皆さんも名前くらいは聞いたことがありますよね。
プラトンはソクラテスの弟子に当たります。
そして、「哲学の黄金時代」を創り出した最後の1人。。
アリストテレスという哲学者です。
プラトンはアリストテレスの師匠に当たります。
これでもうプラトンのすごさがわかりますよね。
要はプラトンは「哲学の権化」みたいな人物なんです。
イデア論を批判したアリストテレス
ソクラテス→プラトン→アリストテレスと続く哲学の黄金時代ですが、
プラトンとアリストテレスの哲学は全く違うものでした。
プラトンはイデア論からもわかるように、理想主義的な哲学者でした。
しかし、プラトンの思想を受け継いだアリストテレスは
現実主義的哲学者になります。
アリストテレスは「本質」はこの世にある、
つまり目に見えているものこそ「本質」と考えたのです。
現実に目の前に見えているものを観察したり、分析したりすることで、
「本質」を追求しようとしたのが、アリストテレスの哲学です。
この2人の関係ってすごい面白いですよね。
哲学の黄金期を創り出した2人の哲学なのに全く違う思想を持っている。。。
漫画にできそうなストーリーです。
プラトンのイデア論まとめ
では、最後に簡単にイデア論をまとめておきたいと思います。
イデア論
→「真実はこの世ではないイデア界にあるよ!!」
以上になります。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。



