こんにちは、素人哲学者 みるまの(@_mirumano_)です。
哲学ってとっつきづらいイメージがあると思います。
堅苦しい。難しい。理屈っぽい。くだらない。意味がない。
哲学のイメージはそんなところでしょうか?
しかし、アメリカの就活では、哲学学科の評価が高く、
海外の大企業では哲学学科出身の人材は優遇されるなどの
実例もあります。
ということで、
今回は実際にビジネスに実用できる哲学を4個集めてみました。
わかりやすく解説していきたいと思いますので、
ぜひご覧ください。
Contents
ビジネス哲学①-弁証法
まずはビジネスに実用できる哲学として一番有名な弁証法です。
弁証法は問題解決に有用な思考法です。
まずは弁証法のわかりやすい例を紹介したいと思います。
弁証法のわかりやすい例
ある物体があります。
Aさんはその物体を見て、これは円だと言います。
しかしBさんは長方形だと主張しています。
二人は議論を続けるうちに、
お互いがその物体を二次元でしか見ていないことに気づきました。
初めてその物体を3次元で見た二人は、
それが円柱だということに気づきます。
Aさんはその物体を真上から見て円だと言い張っていた
一方Bさんは真横から見て長方形だと主張していたんですね。
弁証法とは?
どうでしょう?
例は理解できましたでしょうか?
弁証法には前提として主張Aとそれに反する主張Bがあります。
しかし、討論、議論を重ねることで、双方の主張を切り捨てずに、統合したより良い主張Cを生み出すことができますよ、という思考方法なのです。
簡単に考えると、意見が違っても戦わせよう!そうすればさらにいい意見が生まれるよ!!って感じです。
ビジネスシーンでこの哲学が活躍するワケ
ビジネスをしていれば、意見が食い違うことが多々あるとお思います。
例えば、飲食店には安さが必要か?美味しさが必要か?だったり。
商社マンだったら仕入れ先の要求に答えるのか?客先の要求に答えるのか?
こういうシーンで弁証法は活躍します。
要は2つの意見をとことん深掘りして行くのです。
そして、深掘りした結果、
両方の要求を満たす新しい解決策が見つかる可能性が高まるのです。
ビジネス哲学②-マタイ効果
続いてはマタイ効果です。
これもビジネス哲学としてはかなり面白いので必見です!!
マタイ効果とは「富める者はますます富み、貧しい者はますます貧しくなる」という、経済的な好循環と悪循環を示す法則です。
マタイ効果の例
「金持ち父さん貧乏父さん」という本に出てくる言葉で
「90対10の法則」というのがあります。
これこそがマタイ効果の一つで
「10%の人が常に90%のお金を儲ける」という法則です。
そういった風な見えない世界の構造があるんですね。
あと、野球選手やサッカー選手には4月〜6月生まれが多くて、
1月〜3月生まれは少ないそうです。
この原因は、幼い頃の体の成長が関係しています。
幼い頃の4月生まれと3月生まれは同じ学年ですが、
体の発育状態にかなりの差ができてしまいます。
その結果、
野球でもサッカーでもレギュラーになりやすいのは体格の大きい4月生まれ
→レギュラーをとった結果試合に出れるので、いい経験を詰める
→3月生まれとの差がどんどん広がっていく。
となっていくワケです。
ビジネスシーンでこの哲学が活躍するワケ
では、この一見理不尽に見える法則はなぜビジネスシーンで
活躍するのでしょうか?
注目して欲しいのは、マタイ効果のメカニズムです。
富を最初に持っている人がどんどん富を得るワケです。
つまり、重要なのは最初に富を持っていること。
つまりはスタートが重要だということ。
何に関してもスタートが重要である
→周りよりもいい経験をつむことができる。
→周りとの差が広がっていく
→実力があるため、さらにいい経験をすることができる
これがマタイ効果のメカニズムです。
成功のループに乗るためには、まず経験することが重要なのです
つまりマタイ効果をビジネスで利用するには、
常に準備を整える、失敗を恐れずに経験を積むことを重視する
才能やスキルなんかにとらわれず、
とにかく経験第一で行動してください!
そうすれば、あなたも成功者のスパイラルにのることができます。
ビジネス哲学③-ルサンチマン
続いては、あの有名なニーチェが提唱した言葉「ルサンチマン」です。
ビジネスで成功するにはこのルサンチマンを捨てなければなりません。
ルサンチマン=”妬みや嫉み”です。
ルサンチマンの例
善良な農耕民族がおりました。
そんな農耕民族のところに騎馬遊牧民が現れます。
彼らは騎馬遊牧民を村ごと襲います。
そして何も抵抗することのできない農耕民族から農作物を奪います。
このとき農耕民族は
「自分たちは善良で道徳的で倫理に従って生きているのに、
騎馬遊牧民は邪悪で道徳・倫理的じゃない、
だからあいつらに作物をとられたけれど道徳的には正しいのは俺たちだから、
あいつらには神の裁きが降るだろう。」
この感情をルサンチマンと言います。
ニーチェはそもそも善悪や道徳なんてものは存在しないと考えていました。
というのもそもそも善悪や道徳の基準は人によって変わるからです。
それを前提条件とした上で、
農耕民族のセリフはただ単に自分たちが弱者であることを、棚にあげている。
騎馬遊牧民に力で勝つことができないから、自分たちの善悪の基準で勝とうとしている、と考えたのです。
ビジネスシーンでこの哲学が活躍するワケ
ルサンチマンがビジネスに影響を与える理由は簡単です。
失敗して自分を攻める人間と、ルサンチマンの生で他人を責めてしまう人間
のビジネスでの活躍ぶりは明らかですよね。
自分より営業成績の同僚に対して、
「俺の方がスキルはあるのに、あいつはイケメンだから」
こういう感情が芽生えたときに、まずは自分がルサンチマン状態にあることに気付くことが意外と難しいのです。
しかし、もしこの感情がルサンチマンであると知っていたなら、
あなたは全ての原因を自分にすることができます。
自責の念を持つことができれば、
あなたの実力派どんどん上がっていきます。
ビジネス哲学④-認知的不協和理論
続いては、「認知不協和理論」です。
これはよく恋愛テクニックとかでも使われるのですが、
ビジネスにおいてもかなり有効な哲学です。
認知不協和理論とは
「意識によって行動が決まるのではなく、行動によって意識が決まっていく」
という理論です。
認知不協和理論の例
「花より団子」が認知不協和理論の例そのものです。。
ヒロインは優しくて完璧な花沢類よりも
自分勝手で振り回しばっかりの道明寺司に惚れますよね。
これが認知不協和理論です。
人間は好きでもない人間に振り回されている、
という事実に心の底で違和感を感じます。
だって好きじゃないのに、その人の言うことを聞くっておかしいですよね。
しかし、振り回されたという事実は変えることができない。
そうなると脳みそが無意識に心理状態を変えるのです。
「振り回されているのは、この人のことが好きだからだ!」
みたいな感じです。
ビジネスシーンでこの哲学が活躍するワケ
認知不協和理論で注目して欲しいのは
「意識を支配するのは行動だ」ということです。
これは自分にも他人にも使えます。
例えば、自分に使うのであれば、
嫌いな仕事でも結果を残すまでは頑張ってみる。
そうすれば結果を残せるほど上達した→苦手から好きに変わる
このような意識の変化を起こすことができます。
相手に活用するのであれば部下などに活用できると思います。
例えば仕事を教える際に知識を教え込むよりも実践を経験させてあげる。
そうすることで、自分の未熟さを行動として経験することができるので、さらに成長に繋がる。などなど…
様々な応用方があると思いますので、使ってみてください!!
ビジネス哲学-まとめ
いかがだったでしょうか?
今回はビジネスに実用できる哲学を4個紹介しました。
1弁証法
→意見を戦わせて更にいい意見を生み出す
2マタイ効果
→スタートで経験を積むことで成功スパイラルに乗る
3ルサンチマン
→自分の実力のなさに気づく
4認知不協和理論
→行動によって自分や相手の意識を変える
以上が今回の簡単なまとめになります。
これがきっかけで哲学に興味を持ってもらえたら嬉しいです!!
では、今回はここまでにします。
最後までご覧いただきありがとうございました!!