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弁証法とは?|ビジネスで成功するための思考法

投稿日:2019年6月8日 更新日:

 

こんにちは、素人哲学者 ミルマノ(@_mirumano_)です。

 

本日は「弁証法」について解説します。


・弁証法って何?ヘーゲルって誰?
・弁証法ってビジネスに必要なの?
・弁証法って何か知りたい!でも哲学って難しそうだし、とっつきづらい…


弁証法という言葉を初めて知った方はこのように感じてしまうでしょう。(僕も実際このように感じていました)


では、その疑問をさっそく解消してみましょう!!


弁証法とは何か?簡単にわかりやすく解説!


結論からいうと、弁証法は物の考え方の一つの型です。


例えば、主張Aがあります。
一方でそれに反する主張Bがあります。


一見この二つの主張は対立しているように見えます。


しかし、討論、議論を重ねることで、双方の主張を切り捨てずに、統合したより良い主張Cを生み出すことができますよ、という思考方法です。


これだけでは、まだまだ納得できませんよね。
なので、理解に役立つ、「弁証法ができたきっかけ」を紹介したいと思います。


ヘーゲルが弁証法を唱えたきっかけとは?


ヘーゲルが弁証法を唱えたのは、どうすれば「真理」に到達できるのかを指し示すためでした。


ヘーゲルが弁証法を唱えるまで、哲学者が重要視していたのは、「真理」とは何かを解き明かすことでした。


「真理」を簡単に説明すると、「いつでもどこでも成り立つもの」、もしくは「絶対に疑うことのできないもの」です。


ヘーゲルより前の哲学者の多くは「真理」とは何かを求めることに熱中していました。

しかしその「真理」に到達するには何をすればよいのか、
というプロセスには誰も取り組んできませんでした。

そこに気づき、「真理」に到達する方法を考えたのがヘーゲルでした。

彼はドイツ生まれの哲学者で、著作である「精神現象学」のなかで、
弁証法によって「真理」に近くことができるという主張を述べています。

弁証法のテーゼ・アンチテーゼ・ジンテーゼとは


弁証法のわかりやすい例を紹介する前にまずは、弁証法で使う用語を解説しておきます。


弁証法とは主張Aとは矛盾する主張Bがあり、
議論することで双方を兼ね備えた主張Cを産むことができるという考え方でした。


ここでいう主張Aがテーゼであり、定立とも呼ばれます。


それに反論する主張Bがアンチテーゼであり、
反対命題・反定立などとも呼ばれます。


そして主張Cがジンテーゼであり、総合命題とも呼ばれます。


アウフヘーベンとは


アウフヘーベンとは弁証法の過程で
ジンテーゼにたどり着くことを意味しています。


矛盾していたものを戦わせた結果、
それを超越したものが生まれる過程と思ってもらえれば分かりやすいと思います。


弁証法の具体例


では、本題の具体例です!!


弁証法の具体例①:円柱


ある物体があります。


Aさんはその物体を見て、これは円だと言います。


しかしBさんは長方形だと主張しています。


二人は議論を続けるうちに、
お互いがその物体を二次元でしか見ていないことに気づきました。


初めてその物体を3次元で見た二人は、
それが円柱だということに気づきます。


つまり、Aさんはその物体を真上から見て円だと言い張り、
Bさんは真横から見て長方形だと主張していたということがわかったでしょうか?


ここでは弁証法によりこれまでに二人の間に
これまでになかった視点が生まれたことがわかると思います。


弁証法は新しい視点を見つけて、問題解決するという点から、
よくビジネスや実生活においても必要な思考法とされています。

 

弁証法の具体例②:花


「花」は「蕾」が花に成長したものであり、
「花」は将来的には枯れて「果実」となります。


この「蕾」→「花」→「果実」の流れの中に、
生命の弁証法的発展を見て取ることが出来ます。


「蕾」をテーゼとすると、「蕾」が成長して「花」に変わった結果、
「蕾」は蕾であることを否定されます。


つまりここで「花」はアンチテーゼになります。


しかし「花」も枯れると、「果実」となります。


とすると「果実」がアンチテーゼとなるわけです。


しかし、この過程の中で「花」は「蕾」という存在がなければ、
存在することができず、「果実」も「花」という存在があるおかげで、
存在することができるのです。


つまり、この3つの関係(「蕾」、「花」、「果実」)は
互いに否定する関係にありながらも、互いを否定することによって、
成長していく関係と見ることができるのです。


弁証法の具体例③:ダイエット


ダイエットをしたいAさんがいるとします。


Aさんはダイエットがしたい、つまり痩せたいわけです。


一方でAさんは食べることが大好きです。


ここで痩せたいという欲望と、食べたいという欲望は対立しています。


しかし、Aさんはどちらも叶えたいので知恵を働かせ、
カロリーゼロのゼリーを発明して、それを食べつつ、
ダイエットに成功することが出来ました。


いかがだったでしょうか?


これらの例を見ていただくと分かりますように、
一見対立するような主張に対してどちらも叶えたいとい欲望から、
高次元な解決方法が生まれる。


その過程を繰り返すことで更に高次元に発展していく、
というのが弁証法の考え方です。

 

 

弁証法の発展過程


ここでは簡単に弁証法の発展過程をまとめて置きたいと思います。


弁証法は実質ヘーゲルによって唱えられました
(弁証法の考え方自体はヘーゲル以前にもあったが定式化したのはヘーゲル)。


しかしその後弁証法に大きな影響を受けた哲学者が2人います。


それがマルクスとキルケゴールです。


マルクスの弁証法


マルクスは元々は、ヘーゲルの弁証法を批判し、新しい弁証法を作り出します。


それが「唯物論的弁証法」です。


簡単にいうと唯物論と弁証法を組み合わせたものを作り出したのです。


この唯物論的弁証法に関しては、また別の記事で紹介したいと思います!!


キルケゴールの弁証法


またキルケゴールも弁証法に影響された一人です。


彼は質的弁証法というものを唱えました。


これはヘーゲルの弁証法を批判しました。


簡単に説明すると、ヘーゲルの真理への到達は普遍的すぎて、
個々人にはその真理は重要でない、
個々人にとって納得できるのが真理であるとし、
それを弁証法的に論じました。

弁証法まとめ

今回は弁証法について説明しました。


弁証法とは2つの矛盾する主張を戦わせることで、
双方の主張を含む、更に高次元で新しい主張が生まれてくる、
というヘーゲルによって唱えられた思考法でした。


この思考法は問題解決する上で、
大変重要な考え方となっており、ビジネスマンなら知っておくと便利でしょう。


では、今回はここまでにします。
最後まで読んでいただきありがとうございました!!

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