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ソクラテス

「問答法」をわかりやすく解説【クリティカルシンキングを鍛える】

投稿日:2019年10月20日 更新日:

 

こんにちは、素人哲学者 ミルマノ(@_mirumano_)です

 

この記事では「問答法とは何か?」
また問答法を考え出した「ソクラテス」ってどんな人?
そんな疑問に対する答えを紹介したいと思います!!

 

また、なぜ「問答法」がビジネスに実用可能なのか?
についても解説していきたいと思いますので、
ぜひご覧ください!!

 

問答法とは?

 

問答法を綺麗な言葉で説明すると
「議論を通して相手に無知を気づかせる方法」
です

 

しかし実際のところ、問答法は「最強の論破術」
と思ってもらって構いません。

 

では、その「最強の論破術」とは具体的にどんな方法なのか?

 

それを知る前にまず知っておいて欲しいのが、
「問答法」を創り出したソクラテスという哲学者についてです。

 

問答法を考え出したソクラテスとは?

 

ソクラテスは「哲学の祖」といわれるぐらいものすごい哲学者です。

 

哲学の祖と呼ばれているのですが、
実際のところはソクラテスより前にも哲学者はいました。

 

しかし、哲学を「学問としてのはじまり」
として捉えられるような大きなきっかけをつくったのは
確実にソクラテスです。

 

だからこそこんな風にたいそうな異名がついているんだと思います。

 

では、なぜそんなすごい哲学者が「論破術」を生み出したのでしょうか?

 

それには当時の時代背景が関係しています。

 

ソクラテスは紀元前のアテネ出身です。

 

で、その時代を説明すると「衆愚政治の蔓延」です。

 

「衆愚政治」っていうのは腐った政治のことですね。

 

当時のアテネでは民主主義的な政治が行われていました。
民主主義政治は国民全員の意思を反映させる政治ですよね。

 

そして、民主主義政治をする上で、登場するのが「代表」です。
国民全員の意思を反映できることができる政治家を
「代表」として選ぶわけです。

 

では、政治家はどうやって決まるのでしょうか?

 

投票による多数決です。
多数決は意義にも古代ギリシアの時代からから使われていたそうです。

 

では投票によって多数決を得て政治家になりたい人間は
どのような行動を起こすでしょうか?

 

その当時の政治家がとった行動は
「誰の反対も食らわず、全員にいいと思われるような政治家になること」
です。

 

例えば
「この国民を幸せにするために私は頑張ります!!」
とか
「我々の正義を貫こう!!」
とか……

 

こんな感じで、当時の政治家は国民にとって都合のいい綺麗事ばかりの
を言うことで多数決を勝ち抜こうとしました。

 

政治家全員がそのようなことをするとどうなるのか?

 

もちろん当時の政治はうまく言ってませんでした。
この状態が古代ギリシアの衆愚政治です。

 

そして、そこに登場したのがソクラテスです。

 

問答法のわかりやすい例

 

ソクラテスはただの老人でした。
しかし、知識量はかなりすごかったようで、弟子もいました。

 

ソクラテスは票を得るために綺麗事ばかりいう
政治達に問答法を使って論破活動をするようになります。

 

問答法をわかりやすく理解してもらうために、
会話風の例を一つご覧ください!!

 

政治家:この国民を幸せにするために私は頑張ります!!
ソクラテス:いや、そもそも「幸せって何?」
政治家:幸せとは苦痛がない状況のことだよ!!
ソクラテス:じゃあ「苦痛」って何?
政治家:「苦痛」とは「体と心にストレスを与えるもの」だよ!!
ソクラテス:ストレスを与えるものって例えば何?
政治家:例えば「病気」だったり「貧乏」だったりだよ
ソクラテス:じゃああなたは病人と貧乏人は幸せではないと思うの?
政治家:それは違うよ!
ソクラテス:幸せを幸せじゃなくする原因を持っている人が幸せになれるの?
      じぁあ例えば、「笛を吹かない笛吹き」は存在する?

政治家:存在しないよ!
ソクラテス:あなたが言っていることは矛盾しているよ。
      あなたは貧乏が幸せじゃなくなる原因だけど
      貧乏人は幸せになれるといった。

      でも、笛を持っていない笛吹きは笛吹きになれないと言っている。
政治家:…………………

 

これが問答法です。
まずは、相手が言っていることに対して、根本的な質問を投げかけつづける。
この例で言うと「そもそも幸せとは?」「苦痛とは?」ですね。

 

それを繰り返すと、相手の主張が矛盾してきます。
そこを逃さずに追求するのが、「問答法」です。

 

この問答法を使って、
ソクラテスはどんどん政治家を論破していったのです。

 

ここまでの話を聞くとソクラテスが
「ただの論破好き」
に思えるかもしれません。

 

しかし、彼が政治家を論破しまくったのには、
ある理由がありました。

 

そこに興味がある方は、こちらをご覧ください!!↓↓
ソクラテス、プラトン、アリストテレス【思想の違いをわかりやすく解説】

 

ビジネスに実用できる「問答法」

 

ここからはなぜ「問答法」がビジネスに実用できるのか?
を解説していきたいと思います。

 

「問答法」は「クリティカルシンキング」「ロジカルシンキング」
の組み合わせから成り立っています。

 

「ロジカルシンキング」は論理的思考のことです。
多分ロジカルシンキングについてはみなさんイメージしやすいと思います。


では「クリティカルシンキング」は知っているでしょうか?
「クリティカルシンキング」は批判的思考のことです。

 

このクリティカルシンキングは意外と知られていませんが
現在のビジネスに必要な思考方の一つとして
徐々にこの単語の知名度が上がってきています。

 

よくPDCAを回せみたいなことをいいますよね。
この「回す」行為に必要なのは「ロジカルシンキング」です。

 

しかし、ここで注意してもらいたいのが、
PDCAを回しても、なかなか結果の出ない人がいるということです。
そこで使って欲しいのが「クリティカルシンキング 」です。

 

PDCAは「P」の「プラン」から始まります。
ですがそもそもどんな目的に合わせたプランを作っているのでしょうか?
そもそも設定した目的はあっているのでしょうか?

 

このように批判的に思考するのが「クリティカルシンキング」です。

 

また人間というのは、意外にも思考に偏りができてしまう生き物です。
経験とか環境によって、人によって、思考も違います。

 

しかし、クリティカルシンキングを使うことで、
客観的、俯瞰的に自分の思考の良し悪しを判断できるようになります。

 

ビジネスに置いて、客観的に物事を見るのは本当に大事なことです。
それを可能にするのが、「クリティカルシンキング」であり
「問答法」なのです。

 

 

みなさんも、「問答法」を身につけて、客観的な視野を手に入れてください!!

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

-ソクラテス

執筆者:


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